
まさか、ここまで濡れるとは思わなかった——
それが、初めて雨の中でソロキャンプをした夜の正直な感想でした。



テントの中は水たまり、焚き火はつかず、シュラフもじっとり…。
けれど、その経験があったからこそ、今では雨キャンプも「ちょっと好き」になりました。
この記事では、筆者の実体験をもとに、雨天時に起こるトラブルとその回避術、濡れない工夫、そして雨だからこそ味わえる静けさや癒しをお届けします。
これから雨キャンプに挑戦する方の「不安」が、少しでも「楽しみ」に変わりますように。
- 雨天ソロキャンプで起こりやすいトラブル事例とその回避策
- 実際に「持ってて助かった」雨キャンプ向けアイテム5選
- 雨の日だからこそ楽しめるソロキャンプの過ごし方
【実録】雨の中ソロキャンプして分かったこと5選
雨のソロキャンプには予想を超える体験が待っていました。トラブルもあれば、意外な癒やしの瞬間もありました。
ここでは実際の体験をもとに、雨の中のソロキャンプで感じた「リアルな気づき」を5つお届けします。
「雨=悪」ではありません。でも、準備と心構えを間違うと一気に過酷な体験になります。
それぞれの見出しで、筆者が体感したリアルなエピソードをご紹介します。
夜中にテントが池化する浸水トラブル
夜中、足元が冷たい…目を覚ますと、テント内に水たまりが。
原因は、テント設営時の立地ミスでした。軽く傾斜のある場所だったのですが、雨が勢いを増すと水がテント下に流れ込み、あっという間に池のような状態に。グランドシートの敷き方も裏目に出ました。
- 平らで水はけの良い場所に設営
- グランドシートはテントの底面より小さく
- 地面のくぼみを避けて設営
雨の設営は、“ちょっとした油断”が命取りです。
雨音に包まれる静寂の癒やし時間
タープ下でぼーっと湯気を見つめるだけの時間が、想像以上に贅沢でした。
雨粒の音に包まれ、自然の中に一人。スマホも通知も忘れて、ただ「今」に集中する。これは晴れた日では得られない心地よさです。
時間に追われず、音に癒やされる。「雨だからこそ」味わえる静けさがありました。
焚き火がつかない!湿った薪の絶望
「着火剤でどうにかなる」と思っていたのが甘かった…。
薪が完全に湿っていたことで、火がつかず心が折れかけました。しかも気温が低く、暖が取れず体も冷えていく始末。
- 薪はジップ付き防水バッグで持参
- 着火剤は複数種類+新聞紙も備える
- 最悪はポータブルガスバーナーで代替
「火のありがたさ」は、失った時にこそ実感します。
一人の時間がより深まる“雨ならでは”の孤独感
雨が強まると、周囲の音がかき消されて一層“自分だけ”の空間になります。
本を読んだりコーヒーを淹れたりしていても、ふと無音の世界に取り残されたような感覚が訪れます。そのとき「孤独」と「静けさ」は紙一重だと感じました。
でもその孤独に慣れてくると、自分の思考が深まり、逆に満たされる瞬間がありました。
雨でギアが倍重く…撤収の苦行
最後の撤収で、地味に一番キツかったのが「重さ」でした。
濡れたテント、タープ、グランドシート。それぞれが水を吸って重さが倍増。ザックに詰め込むにも手間取り、車に運ぶころには全身ずぶ濡れ。
- スタッフバッグや大型ビニール袋を複数持参
- 撤収時は「濡れ物」「乾き物」を明確に分ける
- 一時的に収納するコンテナボックスも有効
雨の撤収は、体力・気力の両方を持っていかれます。だからこそ、段取りが命。



雨キャンプ、甘く見てたけど準備が全てだね!
失敗から学ぶ!雨キャンプのNG行動と改善ポイント
雨キャンプは、普段なら気にしないことが致命的な失敗につながります。些細な判断ミスが快適さを大きく左右するんです。
ここでは、筆者が実際に経験した「やらかした行動」と、その対策をご紹介します。
「こんなはずじゃなかった…」を防ぐには、事前の準備と知識が欠かせません。
では、失敗例とその改善策を詳しく見ていきましょう。
焚き火がつかない!濡れた薪の対処法
雨で薪が濡れてしまい、火がつかない…。これは初心者が陥りやすい典型的な失敗です。
筆者も現地調達の薪を油断してそのまま置いていたところ、雨に濡れてしまい着火困難に。着火剤を多用しても空しく、夜の寒さがより一層こたえました。
この失敗から学んだ、焚き火成功のための対策は以下の通りです。
- 薪は完全防水のバッグに収納する
- 細い薪やフェザースティックを事前に用意
- ガスバーナーやアルコールストーブをサブ熱源に
「保険の熱源」を持っておくだけで安心感がぐっと増します。
帰宅後に後悔…濡れたギアの保管トラブル
撤収時に急いで詰め込んだギア。帰宅後、それがカビと異臭の原因に。
実際、筆者も濡れたままスタッフバッグに入れたテントを2日放置。開封した瞬間、カビ臭とともに広がった後悔は今でも忘れられません。
- 濡れた物は通気性のあるバッグに分けて収納
- 帰宅後はすぐに風通しの良い場所で乾燥
- 除菌スプレーや乾燥剤も併用
「濡れたギアは、帰ってからが本番」と意識しましょう。保管もキャンプの一部です。



ギアの手入れまでが雨キャンプなんですね!
雨の中でも快適だったアイテム&設営の工夫
雨でも快適に過ごせたのは、事前に用意していた道具と、設営時の小さな工夫があったからです。何も対策しなければ、ずぶ濡れで寒くてツライだけのキャンプになっていたかもしれません。
ここでは、実際に「持ってて助かった!」と実感したアイテムと、設営の工夫ポイントをご紹介します。
「濡れない」「冷えない」「動きやすい」を意識したアイテム選びが、雨のストレスを激減させてくれました。
それでは、具体的なアイテムと設営の工夫を詳しく見ていきましょう。
「持ってて助かった」道具TOP5
実際に雨キャンプで使って、「これは絶対に外せない」と感じた5つの道具を厳選してご紹介します。
どれも高価なギアではなく、工夫と相性が良い“雨向けアイテム”です。初心者の方でも手軽に取り入れられるものばかりですよ。
- 大きめのタープ:設営・調理・読書がすべて雨避けの下でできる
- 防水スタッフバッグ:濡らしたくない荷物をしっかり保護
- 撥水グランドシート:地面からの浸水をシャットアウト
- ポータブルガスバーナー:焚き火が使えない時の救世主
- 高透湿レインウェア:ムレずに動きやすく快適
特にレインウェアとスタッフバッグは「雨でも普通に行動できる」安心感をくれる、精神的支えにもなりました。
コンパクトに設営できる雨キャン対応レイアウト
雨の中でのキャンプ設営は、スピードと効率が命です。設営に時間がかかれば、身体も荷物もびしょ濡れに。
筆者が行きついた最適解は「タープを中心に生活動線を最短にする」こと。以下のようなレイアウトがとても快適でした。
- タープ下に椅子・テーブル・調理道具を集約
- タープの端ギリギリにテント設置(入口を屋根下に)
- 風下に向けてタープの背面を低く張る
- 荷物置き場はテーブルの下にまとめて雨避け
このように、「動かずに済む配置」にすることで、靴や衣類を濡らすリスクを大幅に減らせます。
また、ペグダウンやガイロープの本数を絞ってシンプルにするのもポイント。設営時間の短縮と片付けの時短に直結します。



濡れない動線って、ホントに心がラクになりますね!
雨キャンプを楽しむための準備・心構え
雨でも楽しめるかどうかは、出発前の準備と心の持ちようで決まります。「なんとかなる」ではなく、「ちゃんと備える」ことで余裕が生まれます。
ここでは、筆者が実践して効果的だった「判断基準」と「雨でも楽しめる心の余白」の作り方をご紹介します。
「せっかく休みを取ったから行く」ではなく、「楽しい体験を優先する」ための選択が大切です。
では、雨キャンプにおける準備と心構えについて詳しく見ていきましょう。
雨予報の確認と出発判断の基準
天気予報は毎日見るけど、「どこを見れば行くか中止か判断できるか」迷いますよね。
筆者の基準は、気象庁・Windy・Yahoo天気の3サイトで「雨量」「風速」「時間帯」をチェックすること。特に風速5m以上や夜中の強雨予報がある場合は、無理せず中止を選びます。
- 複数サイトで予報を比較
- 降水量5mm以上/風速5m以上は警戒
- 撤収時間の天気も必ず確認
不安な状態で出かけると、楽しむどころか危険も増します。無理に決行せず、プランB(延期・場所変更)も検討しましょう。
天気に左右されない「遊び方の余白」を用意しよう
雨でも心から楽しむには、予定に「余白」を作ることがポイントです。
予定をギチギチに詰めてしまうと、天候に左右されてがっかりしがち。あえて「何もしない時間」「雨だからこそできる楽しみ」を組み込んでおくと、雨が逆に味方になります。
- 読書、音楽、スケッチなど屋内でもできる趣味を用意
- 防水テーブルゲームやカードゲーム
- 撮影、手帳記録、レシピ試作など“こもって楽しむ”工夫
「天気が悪くても楽しめる時間がある」この安心感が、雨キャンプに必要な一番の準備かもしれません。



余白があると、雨の日もリラックスできるよね
まとめ|「失敗から学ぶ」雨ソロキャンのリアル
今回は、雨キャンプでよくあるトラブルとその対策を、実体験ベースで紹介しました。
- テントの浸水や焚き火の失敗など、リアルな雨トラブルを公開
- 雨キャンプを快適にする「持ってて助かった道具TOP5」
- 幻想的な景色や雨音と過ごす贅沢な時間の楽しみ方
事前に対策を知っていれば、雨のソロキャンプも怖くありません。



「雨=中止」ではなく、「雨でも楽しめる準備」をして出かけましょう!
この記事を参考に、次回のキャンプをもっと快適に、もっと自由に。