
上司に出すメールの最後に「拝」って書いたけど、これ…合ってるのかな?



そんな不安、誰しも一度は感じたことがあるのではないでしょうか。
「名前 拝」は、一見シンプルでも、敬語としてはかなり繊細な表現です。
この記事では、その意味や使いどころ、避けたいNG例・正しい活用法をわかりやすく解説。
シーン別テンプレートやメールでの書き方も紹介するので、自信を持って丁寧な文書が書けるようになりますよ。
- 「名前 拝」の正しい意味と敬語としての立ち位置
- 使ってOKなシーンとNGなケースの具体例
- 手紙・メールでの正しい書き方とテンプレート
「〇〇拝」の意味とは?敬語としての正しい理解
「名前 拝」と書かれた手紙やメールの文末を見て、「これってどういう意味?」と戸惑ったことはありませんか?
この「拝」は、日常会話ではあまり見かけませんが、実はフォーマルな文書ではよく使われる日本語の敬語表現です。意味を正しく理解しておくと、手紙やメールでの信頼度もグッと高まります。
まずは「拝」という言葉の持つ意味と、名前の後に付ける理由をしっかり理解していきましょう。
「拝」は謙譲語?尊敬語?知らないと失礼になるかも
「拝」は、敬語の中でも「謙譲語(けんじょうご)」に分類されます。
謙譲語とは、自分をへりくだることで相手を立てる表現のこと。つまり「拝」と書くことで、「自分が敬意をもってこの行為をしています」という姿勢を示しているのです。
- 拝見(=見るの謙譲語)
- 拝読(=読むの謙譲語)
- 拝受(=受け取るの謙譲語)
このように、「拝」は敬意を込めた自分の行為に添える言葉。そのため、「名前 拝」とすることで、“敬意をもってこの文書をお届けします”という意味合いになるのです。
なぜ名前の後ろに「拝」をつけるのか?
手紙や文書の末尾に「山田太郎 拝」と書かれているのを見たことはありませんか?これは、自分の名前に「拝」を添えることで、相手への敬意や丁寧な気持ちを示している表現です。
つまり、「拝」は署名の一部であり、手紙を「謹んで送ります」という意味を込めて使われます。メールや手紙の中で、特に以下のような場合に使用されます。
- 改まったお礼状やお詫びの文書
- 年賀状や暑中見舞いなど季節の挨拶状
- 退職・転勤など節目のご挨拶
これらのシーンでは、「拝」をつけることで文面全体がより丁寧で礼儀正しい印象になります。



「拝」は自分の気持ちをへりくだって伝える敬語表現なんだね!
「名前 拝」はどんな場面で使う?OK・NGシーン一覧
「名前 拝」を使いたいけど、「この場面で使っても大丈夫かな?」と迷ったことはありませんか?
実は、「拝」は万能ではありません。場面によっては丁寧すぎたり、不自然に見えたりすることも。正しい使い分けを知ることで、あなたの言葉がもっと相手に響きます。
ここからは、具体的な使用シーンを「OK」「NG」別に解説します。あなたの状況に合わせて、最適な使い方を見つけてくださいね。
手紙・挨拶状・お礼状での使用例
「名前 拝」が最も自然に使えるのは、やはり手紙や挨拶状です。
特に、感謝・お詫び・報告などの気持ちを丁寧に伝えたいとき、文末に「拝」を添えることで、文章全体の誠意がグッと増します。
- 年賀状:〇〇〇〇年 元旦 山田太郎 拝
- 退職の挨拶状:これまでのご厚情に感謝申し上げます 山田太郎 拝
- お礼状:貴社のご支援に心より感謝申し上げます 山田太郎 拝
手書き・印刷いずれでも使用可能。特に改まった印象を与えたい場合には非常に効果的です。
ビジネスメールで使うのはあり?なし?
メールで「名前 拝」を使うべきかどうか、悩む方も多いですよね。
結論から言えば、メールでは基本的に「拝」はあまり使いません。なぜなら、メールは手紙よりもカジュアルなやり取りが多く、やや硬すぎる印象になることがあるためです。
ただし、以下のようなメールでは「名前 拝」が自然に使えます。
- お詫びメール(例:納品遅延への謝罪)
- お世話になった方への退職・転勤挨拶
- 役員・顧客などへの改まったご連絡
署名に「山田太郎 拝」と加えるだけで、誠意や丁寧さが伝わりやすくなります。使う相手や内容を見極めて、慎重に選びましょう。
宛名・署名・名刺との混同に注意
「名前 拝」は、自分の名前の後ろにつける敬意表現です。そのため、相手の名前に「拝」をつけるのは誤用になります。
よくある誤解が、「宛名や名刺に相手の名前+拝」と書いてしまうケース。これは失礼にあたるため、絶対に避けましょう。
- ✕:山田課長 拝 → 誤用
- ◯:自分の名前 拝(例:田中一郎 拝)
- 名刺には「拝」は書かない(名乗るための媒体)
「拝」はあくまで“へりくだる”表現。相手ではなく、自分の名前の最後に添えるのが正解です。



「使っていい場面」と「避けたい場面」を覚えておけば安心だね♪
「名前 拝」の正しい書き方・位置とマナー
「名前 拝」を使いたくても、「どこに書けばいいの?」「句読点は必要?」と迷った経験はありませんか?
せっかく敬意を込めて使う言葉だからこそ、正しい書き方と位置をおさえておくことが大切です。ちょっとした形式ミスで印象を下げないよう、ここでマナーをしっかり確認しておきましょう。
この章では、「名前 拝」の正しい位置・書き方・注意点を具体例とともに紹介します。
フォーマル手紙の署名に入れるタイミング
手紙やはがきの場合、「名前 拝」は文章の締めの後に、自分の名前と一緒に記載します。
基本的なレイアウトとしては、以下のような順番です。
- ① 本文の最後の一文(例:今後のご発展をお祈り申し上げます)
- ② 改行して日付(任意)
- ③ 自分の名前+「拝」
例文:
末筆ながら、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
令和六年九月十三日
山田太郎 拝
縦書き・横書きいずれも使えますが、縦書きでは「拝」を名前の右下に小さく添えるのが一般的です。
メール文末に書くときの正しい書式とは?
メールで「拝」を使う場合は、手紙よりも少し柔らかい印象にまとめるのがポイントです。
ビジネスメールでは、最後の署名ブロックに「拝」を添えることで、丁寧な印象を与えます。
基本的な形式:
―――――――――――――――― 山田太郎 拝 株式会社〇〇〇〇 営業部 電話:03-XXXX-XXXX メール:yamada@example.com ――――――――――――――――
注意点としては、署名の中で「敬語表現」を過剰にしすぎないこと。あくまで自然な範囲で「拝」を添えるのが理想です。
また、「敬具」「謹白」などの結語との併用は不要です。「敬具+拝」は重複表現となるため、どちらか一方で十分です。



手紙とメールで使い方がちょっと違うんだね!場所と形式に気をつけよう♪
失礼にならないための「名前 拝」活用例
「名前 拝」を使いたいけれど、表現やタイミングを間違えて逆に失礼になったら…そんな不安、ありますよね。
ここでは、よく使われる場面別の活用テンプレートと、ありがちなNG例+その改善ポイントを紹介します。どんな状況でも安心して使えるよう、ぜひ参考にしてください。
ほんの一言で印象は大きく変わります。状況に応じた「拝」の使い方をマスターしていきましょう。
お詫び・感謝・退職・転勤…シーン別テンプレート集
以下は、ビジネスやプライベートでよく使われるシーン別の「名前 拝」テンプレートです。
- 【お詫び状】 ご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。 山田太郎 拝
- 【感謝の手紙】 長年にわたるご厚情に、心より御礼申し上げます。 山田太郎 拝
- 【退職・転勤の挨拶状】 皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。 令和六年九月十三日 山田太郎 拝
- 【季節のご挨拶(年賀状)】 本年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます。 元旦 山田太郎 拝
このように、最後のしめくくりの一言の後に自分の名前と「拝」を添えるだけで、文面の印象がグッと格調高くなります。
NG例とその改善ポイントを解説
ここでは、「ありがちだけど実はNGな例」を紹介しながら、どうすれば自然に見えるかを解説します。
- 【NG例】〇〇様 拝 → 相手の名前に「拝」はNG
- 【改善】(自分の名前)拝 → 正しく敬意を示せる
- 【NG例】メールの中盤に「名前 拝」→ 途中に使うのは不自然
- 【改善】文末の署名や締めのあいさつ後に使用
- 【NG例】会社名+拝(例:〇〇株式会社 拝)→ 法人に「拝」は不適切
- 【改善】担当者個人の名前のみに使用する
「拝」はあくまで個人の敬意表現なので、対象やタイミングを間違えないことが大切です。丁寧に書こうとして逆に失礼にならないよう、基本のルールを守りましょう。



テンプレ使えば安心♪でも、場面と相手を見て使い分けるのが大事だね!
まとめ|「名前+拝」で失礼なく敬意を伝えよう
「名前+拝」は、相手への敬意を込めた丁寧な署名表現です。
- 「拝」は謙譲の気持ちを表す敬語のひとつ
- 使ってよい場面・避けるべきシーンの見極めが大切
- テンプレートとNG例で安心して実践できる
この記事では、「拝」の正確な意味から、使ってよい場面・避けるべき場面、そしてビジネスや手紙での具体的な使い方まで丁寧に解説しました。



大切なのは、言葉で印象が変わるということ。
相手に敬意が伝わる使い方を、今日からぜひ実践してみてください。