2025年の夏の甲子園大会に、6年ぶりの出場を決めた佐賀北高校が注目を集めています。
地元・佐賀県出身の選手を多く擁するこのチームは、粘り強い守備と小技を武器に、甲子園でも存在感を示すことが期待されています。
中でも、エース稲富理人をはじめとした実力派選手がそろっており、それぞれが個性を発揮してチームに貢献しています。
本記事では、佐賀北高校の注目選手たちをポジション別にご紹介するとともに、チーム全体の特徴や戦略についても解説していきます。
佐賀北高校の注目選手一覧(2025年夏)

佐賀北高校のレギュラー選手たちは、いずれも佐賀県内の中学校出身で、地域密着型の育成方針が功を奏しています。それでは、主な注目選手をポジション別に見ていきましょう。
稲富 理人(投手・3年)
右腕の技巧派エースであり、最速142km/hの直球に加えて、カットボールなど多彩な変化球を操る稲富理人は、チームの絶対的な柱です。
制球力が非常に高く、特に勝負所でギアを上げて無失点に抑える精神的な強さは圧巻です。2025年大会の決勝でも完封勝利を収め、その実力を証明しました。
片渕 絢心(捕手・3年)
投手陣を支える正捕手であり、リーダーシップにも優れた存在です。守備面では安定感が光り、配球面でもエース稲富とのコンビネーションは抜群。
攻守両面でチームに欠かせないキーパーソンとなっています。
宮﨑 淳多(一塁手・外野手・3年)
4番打者として打線の軸を担う主砲。2年生の頃から主力として活躍しており、長打力と勝負強さが持ち味です。
甲子園でもその打棒に期待が集まります。
野田 錬平(二塁手・3年)
守備力に優れ、バントや機動力でも貢献するオールラウンダー。
安定した守備と巧みな小技で、チームのつなぎ役として重要な役割を果たします。
松尾 拓実(遊撃手・3年)
堅実な守備範囲と判断力を備えたショートストップ。
佐賀北が得意とする機動力野球を支える要となっています。
山口 真仁(外野手・3年)
俊足を活かした広い守備範囲と積極的な打撃が特徴。
攻撃の起点として機能し、塁に出てからの走塁も見逃せません。
山下 泰槻(外野手・2年)
2年生ながらスタメンに名を連ねる長打力のある若手外野手。
今後の成長が非常に楽しみな存在です。
その他の特筆すべき選手
原 大智(三塁手)、嘉村 瑛太(内野手)、納富 北斗(内野手)など、地元佐賀県出身の選手が多く在籍し、それぞれがチームの戦力として活躍。堅実なプレースタイルとチームワークが魅力です。
佐賀北高校2025のチーム特徴と戦略
佐賀北の最大の強みは、エース稲富理人を中心とした堅実な守備と、得点力に富んだ打線のバランスにあります。
特に、4番の宮﨑淳多による一発の期待と、1〜9番までつながる打線は、どの試合でも攻撃力を発揮できる点が大きな武器です。
また、2007年の全国制覇の再現を掲げるチームにとって、粘り強さと地元選手中心の一体感が精神面でも後押しとなっています。
小技を絡めた戦術や、試合展開に応じた柔軟な戦い方は、甲子園でも大きな成果を挙げる可能性を秘めています。
佐賀北高校のトーナメント結果(2025年佐賀大会)
佐賀北高校は、2025年の夏の甲子園予選である佐賀大会において、圧倒的な強さでトーナメントを勝ち抜き、見事に優勝を果たしました。
準々決勝では、佐賀学園と対戦し5-0で完封勝利。エース稲富理人の好投と堅実な守備が光りました。
続く準決勝では鳥栖と対戦。接戦となりましたが、4-2で勝利を収め、決勝へ駒を進めます。
決勝の相手は強打の北陵高校。注目の一戦では、稲富理人が再び完封し、3-0で快勝。決勝3試合での失点はわずか2点という驚異的な守備力を誇りました。
この勝利により、佐賀北高校は6年ぶりの夏の甲子園出場を決定。2007年の全国制覇を再び目指す挑戦が、いよいよ始まります。
エース稲富理人の投球術に注目
稲富理人の投球術の中でも特筆すべきは、勝負所でギアを上げる集中力の高さと、投球の幅広さにあります。
試合の流れを読み取り、必要な場面で球速や配球を変化させ、相手打線を封じる姿勢は圧巻です。
ギアチェンジの妙:ピンチ時に見せる一段上の集中力で、試合を支配。失点ゼロへの強い執着が、試合終盤での粘りに表れています。
直球と変化球のバランス:最速142km/hのストレートに加え、カットボールやスライダーを織り交ぜて緩急をつけ、打者に的を絞らせない戦術が持ち味です。
スタミナと精神力:決勝では炎天下の中、155球を投げ抜くタフさを見せ、最後まで投げ切る力と気力が備わっています。
このように、稲富の投球は「ゼロにこだわる」強い意志と、実戦経験から培った引き出しの多さが融合したスタイルとなっており、甲子園での活躍にも期待が高まります。
まとめ
2025年の夏の甲子園に挑む佐賀北高校は、地元出身選手を中心に構成されたバランスの取れたチームです。
エース稲富理人の投球術、主砲宮﨑淳多の打撃、そしてチーム全体のつながりの良さが特徴で、甲子園での躍進が現実味を帯びてきています。
2007年の全国優勝から18年。あの時のような粘り強さと奇跡のドラマを再び――。
佐賀北高校の今大会での戦いに、全国から注目が集まることは間違いありません。